【詩】 叢の光芒

夕陽に閉ざされた心の中でしか

通じ合えなかったあの娘を思い出す

草陰に顔をうずめた鳥は

吐息を沼へとすべらせた

昨日の雨をかざぐるまがはじき

柔らかな蒸気はやがて夜空の星となる

進化論の内に組み込まれては

いまだに愛の行方を捜している

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kiyuhara tomokata