佇む椅子に腰かけると
海水が肺の奥へと滑り込む
舌の上を転がる苦味は予想したより甘く
快楽的な涙が頬を伝う
骨身と化したシーラカンスは
それでもなお、歩みを進めた
ラヴェルの音色と共に
不意に墨を吐くものが
遮られた視界のなかで肌だけがぬめりを感じ取る
タクシー止まって
彼のためにも
佇む椅子に腰かけると
海水が肺の奥へと滑り込む
舌の上を転がる苦味は予想したより甘く
快楽的な涙が頬を伝う
骨身と化したシーラカンスは
それでもなお、歩みを進めた
ラヴェルの音色と共に
不意に墨を吐くものが
遮られた視界のなかで肌だけがぬめりを感じ取る
タクシー止まって
彼のためにも